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■ 淡交フィル 第59回 定期演奏会を終えて |
淡交会フィルハーモニー管弦楽団 第59回定期演奏会は、2017年 1月15日(日)、 14時より、江戸川区 総合文化センター で、田代詞生(たしろつぎお)先生 の指揮 の下、現役中高校生14名を含む 総勢97名というの 大編成で開催されました。
当日は雪が舞うとの予報も出ていた、とても寒い日でしたが、何とか天候も持ち、
恒例の開演前のロビーコンサートですが、今回は現役生からの多くの出演を得て、440名ほどの お客様に ご来場いただきました。 誠に ありがとうございました。 G線上のアリアなど お馴染みの曲目をご披露しました。 多くのお客様に足を止め て 聴いていただくことができ、現役生も 大変喜んでおりました。
さて演奏会が開演し、まずはスッペの喜歌劇「軽騎兵」序曲です。トランペットと
続いてボロディンの「中央アジアの草原にて」です。冒頭のバイオリンのハーモホルンによるファンファーレ、その後の 忙しく動くバイオリン、そして お馴染みの トランペットの軽やかなギャロップなど、お聞き馴染みのあるメロディーに心を躍 らせていただけたのではないかと思います。。 ニクス音 ( 弦に指を触れて倍音を出す奏法 ) の透明な音の中に、ホルン、クラリ ネットが 美しいロシアの歌を歌い、続いてコールアングレによる 哀愁ある東方の 調べが奏でられます。 そして それらが融合して 草原の中を行き、静かに その 彼方に 消えていくという曲です。 ただ、ソロなども 多く 譜面上は 簡単そうな 曲なのですが、なかなか 美しく 響かせることができず、少し お客様も 冷や冷や されたかもしれません。
そして休憩後のメインは ブルックナーの交響曲 第4番「ロマンティック」 という
アンコールはヨハンシュトラウス2世のポルカ「観光列車」でした。長大な 難曲です。 当日のプログラムの中に、田代先生に 「崇高・広大なブルッ クナーへの思い」 として 短文を 寄稿いただきましたが、その中に 「そして生涯と いう 歴史を生き抜く 生命力に 思いを馳せるとき、ブルックナーが わたしの中で 鳴り響くの です」 との 名フレーズを 記されています。 正にその通りで、70分 にも及ぶ 長大な曲で、弾く側も 聴かれる側も 努力と忍耐が必要ですが、荘厳な 夜明けを表わす 壮大なフィナーレを 弾き/聴き 終えたとき、何か 人生の一つ の高みに達したかのような 感動を覚えて いただけたのではないでしょうか。 新年も早々 ということもあり、ウィーンの ニューイヤーコンサート張りに 軽快な ポルカ としましたが、ホイッスルは 両国高校 オケの指揮者 ( 高校2年生 ) が 堂々と勤めてくれました。 最後に「両国」に到着したという演出は 田代先生のご発案 でしたが、お楽しみ いただけたことと思います。 そして 恒例の 校歌はもちろん 皆様に 高らかに 歌って いただきました。 演奏会後のレセプションでは、最初に淡交フィルを後援する会の 長谷川澄雄 会長 (47回) から、今回も 中学生2名も含め 幅広い世代の オーケストラを 楽 しむことが できました との、お祝いの言葉をいただきました。 続いて、淡交会の常任理事 小出一成様 (60回) から、昨年10月23日の 東京校歌祭において、両高の合唱が オケも加わったこともあり 大変高い評価 を いただいた とのことで、引き続き 淡交フィルへの 強い期待について お話し いただきました。 そして、田代詞生先生からは、私ども 淡交フィルという ユニークなオーケストラ との交流を 大変喜びとしていただいていると した上で、さらに 「熱演を名演として いくためには、音の終わりと 次の音の始まりを 大切にして しっかり合わせていく ことが大事だ」 との とても貴重なアドバイスをいただきました。 私ども団員も これをしっかり受け止めて、今後の演奏に 生かしていきたいと思い ます。 今般も、演奏会に ご来場いただき、また レセプションにも ご参加いただきました 淡交会、 淡交フィルを後援する会、そして両高会の皆様には 誠にありがとうござい ました。 さて、次回 第60回 定期演奏会は、2017年7月23日 (日) 13時半 開演予定で、 2年ぶりに 我らが 新田ユリ先生 (77回) を 指揮に お迎えして、初めての 「 めぐろ パーシモンセンター大ホール 」 での 開催となります。 曲目は 今年が デンマーク の ニルス・ゲーゼ 生誕200年ということで、その序曲 「 オシアンの余韻 」 に始まり、 次に グリーグの 「4つの ノルウェー舞曲」、メインに チャイコフスキーの 交響曲 第 5番 となります。 そして 今年は フィンランド独立 100周年 でもある ということで、 贅沢にも もう1曲、シベリウスの音詩 「 フィンランディア 」 ( 合唱付き ) を演奏いた します。 合唱には 2001年の 両高創立100周年 記念演奏会で 第九を歌ってい ただいた方々を中心に 久々に 合唱団を編成いただき、フィン語で 歌っていただくこ とにしています。 ( このまたとない機会に、なお 団員を募集している とのことですの で、4月からの 合唱練習に 参加されたいとの ご希望があれば、まずは 淡交フィル の長谷川宛に ご連絡いただければ と思います。)
フィンランド独立100周年の年に、日本シベリウス協会会長でもある新田ユリ先生
による 北欧プログラムを 聴いていただけますことは、一生の思い出にもなろうかと 思いますので、一人でも 多くの 皆様に 聴きに/歌いに お出で いただけますよう、 団員一同心より お待ちいたしております。 淡交フィルハーモニー管弦楽団 団長 長谷川英一(72回) |