作成日:2019/03/02 by AM   

 平成30年10月に20数年ぶりに還暦同期会を開催いたしました。
案内状の出欠と一緒に
還暦を迎えるにあたり両高卒ということで、少し得をした経験、 少し損をした経験があればお聞かせください
という題でアンケートを実施してみました。

結果は、少し損をした経験は1件で、あとはすべて得をした経験や損とも得ともつかない経験でした。
1件の少し損をした経験は「妻と結婚したこと」
これには続きがあり、少し得をした経験も「妻と結婚したこと」になっていました。

得をした経験では、「良き人生のパ−トナ−に出会ったこと」が3件、
  案内状の発送過程でわかったことですが74期には両高カップルが9組もいます。

損とも得ともつかない経験で、4件と最も多かったのが、「お相撲さんいた?お相撲さんの学校?」で、 話のきっかけになって良かったと書いてありました。

変わり種は、「若いころ会社回りをしていた時、商談で社長と向かい合い、両高卒と言ったら引出しからお見合い写真が出てきた。」です。

圧倒的に多いのが得をした経験ですが、
  10件と1位は、「職場の先輩にかわいがってもらった、アドバイスをもらい仕事がスムーズに進んだ、後輩と組んで良い仕事ができた、 同窓なので話しやすく仲間の輪が広がった」で脈々と続く両国の縦の絆を感じさせるものです。
アンケートの回答を読んでいて気づいたことですが、教職に赴いた同期が多いようです。
  4件と2位は、小学校の教師をしていて、「同じ学校に両高卒がいる」「両高卒と言ったら生徒に『先生、頭がいいんだ』と言われた」 「江東の中学校に行った時、両高卒と言ったら生徒が好意的に接してくれた。」
  3件と3位は、「両国で英語を鍛えられたおかげで、現在英語の教師をしている。」です。
私も英語には思い出があります。30代頃までよく見ましたが悪夢と言えば、萩さんに当てられる夢でした。
鍛えられたおかげで、両国では英語は劣等生でしたが、大学では優等生になっていました。
今になって当時の両国の英語レベルは全国トップクラスだったことに気づいた次第です。

以下に少し得をした経験の抜粋を列挙してみます。
「大学の教授が先輩だった。」
「優秀な先輩がいて自分もそのように見られた」
「名門校ですねとよく言われた」
「甥に『おばちゃん、頭がいいんだ』と言われた」
「初対面どうしでお互い都立高出身ということですぐに意気投合した」
「大学時代、両高卒ということで家庭教師のバイトが見つけやすかった」
「当時、硬式野球部があったのは両国だけで、今でも草野球を続けていて、OB会には毎回出席している。」
「新入社員で花見の陣取りに行った時、すべて埋まっていて途方に暮れていると、小粋なおじさんがいて話してみると息子が両国ということで、 場所をあけてくれて助かった。」
「若いころ英国に赴任していた時、ロンドンで『両国、小石川合同同窓会』なるものが開催され出席してみると、朝よく挨拶をする娘の クラスメートのお父さんが前に座っていて、この時初めて先輩であることが判り、二次会、帰りのロンドンタクシー代をおごってもらった。」

最後に、私の少し得をした経験
 大学生時代に麻雀ばかりしていて大学に行かなかったら、気鋭の助教授から呼び出しを受けました。
説教を覚悟していくと、罵詈雑言の数々「何を考えてるんだ!」「君たちは頭が悪い以上に、クズだ、ごみだ!」
ずっと耐えていると、「君たちは教養がない」「漫画でなく本を読め」「文学書を読め」と話が飛躍してきました。
とうとう「芥川を読め」になり、最後に「だいたい君たちの様なクズは芥川龍之介を知らないだろう?」その時、『僕の高校の先輩です。』の私の一言、 一瞬の間をおいて「次から講義に出るように」で説教が終わりました。芥川龍之介に助けられた瞬間でした。

74回 浦上 信也 記

74回還暦同期会報告は、こちら