昨年九月、五五会有志は「第3回奥の細道を訪ねて」一泊旅行を実施しました。
北陸の小松から山中温泉、永平寺と芭蕉の足跡を辿る旅、往復航空機利用、現地では貸し切りバス、
と喜寿を迎え、「玄冬の門」の入口に立つ一行にはぴったりのプラン。ツアーコンダクター外山三喜君が、
卓越した技を披露してくれ、参加14名の満足度は最高点。
以下、芭蕉の俳句と共に端折って紹介します。
小松空港に降り立ち、最初の観光地菟橋神社で、ボランティアガイド氏と対面、氏の懇切なガイドにより、
往時の芭蕉の足跡が鮮やかによみがえる。
☆しほらしき名や小松ふく萩すすき
太田(ただ)神社では、源義朝から授かった兜を付けて討ち死にした斎藤別当実盛にまつわる平家物語の一節を聞き、
兜を拝観。
☆むざんやな甲の下のきりぎりす
芭蕉は兜について「並みの武士の持ち物ではなく、眼庇から吹き返しまで菊唐草の彫刻に金を散りばめ云々」
と活写。実物で納得。
小松うどんで昼食後、那谷(なた)寺を見学。観音堂のある岩山は、石灰石の奇岩が様々な形で重なる。
☆石山の石より白し秋の風
全昌寺に泊まった芭蕉が早朝に出立するのに、若い僧侶たちの求めに応じて草鞋を履きながら詠んだ。
☆庭掃きて出でばや寺にちる柳
我々の宿は山中温泉。芭蕉も愛でた名湯に浸る。
☆山中や菊はたおらぬ湯の匂
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