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去る平成31年2月13日(木) 14時〜、淡交会事務室セミナースペースにて、淡交会主催により、
第6回環境セミナーが開催されました。
今回は、「SDGsとパリ協定が創る新たなパラダイム」〜世界共通の目標に向けて〜と題して、
中村晴永さん(55回)が約1時間講演し、その後討論を行いました。
参加者は13名、環境委員会の生みの親である小泉宗孝氏(元淡交会会長)も最後まで参加されました。
講師の中村さんは、1940年1月深川に生まれ、両国高校、東京大学を経て、NTT入社。退職後は、持続可能な社会の構築を目指す
NPO法人環境経営学会で、10年以上に亘り活躍中。現在、同法人理事・事務局長。
(注) パラダイムとは:ある時代のものの見方・考え方を支配する認識の枠組み
《 セミナーの内容 》
2015年、世界で2つの出来事があり、新たなパラダイムが創出された。
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| (1) | 「SDGs」持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の採択 |
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2015年9月、第70回国連総会で採択された「SDGs」は、吾々の世界を如何に持続可能なものに変革するかという
人類共通の課題に対する行動目標。
2030年までに、17の目標と169のターゲットの達成を宣言。単なる期待目標ではなく、世界中の企業、政府、地域社会に対し
広く協力を求め、人類と地球の繁栄の実現を目指す具体的な行動計画。
地球上の誰一人、置き去りにしない “No one will be left behind”
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| (2) | 「パリ協定」(Paris Agreement)の採択 |
| パリ協定のポイント |
| | @ | 世界的な平均気温の上昇を産業革命以前に比べて2℃より
十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること(脱炭素化) |
| | A | 気候変動への適応能力を向上させること、5年のサイクル
目標引き上げメカニズム |
| | B | 資金の流れを低排出で気候に強靭な発展に向けた道筋に
適合させること等によって、気候変動の脅威への世界的な対応を強化すること |
| | C | そして、今世紀後半に人為的な温室効果ガスの排出と
吸収源による除去の均衡を達成する(実質排出ゼロ)ために、最新の科学に従って早期の削減を行うこと |
今後の課題 |
| @ | SDGsとパリ協定の提起した課題は、日本を含め、
人類社会の存続のための共通目標である。との認識を日本社会に行き渡らせる |
| A | SDGsは、世界の抱える様々な課題に対して解決の糸口を提起するものであり、
日本でも、国連や諸外国と協力して、あらゆる組織、団体、個人が主体的に取り組むことが必要である |
| B | パリ協定を踏まえた長期戦略の作成に当たっては、脱炭素社会・経済の実現をめざし、
日本が先導することを示す野心的かつ具体的な長期目標を盛り込む。
ちなみに、日本の目標は2013年比2030年に26%減 |
| C | 石炭火力発電を主力電源とする日本の長期エネルギー戦略は、パリ協定の長期目標
との整合が取れないことから、今後原則として石炭火力発電には公的資金の投入、公的資金の支援は行わない |
☆ ☆ 第6回環境セミナーの様子 ☆ ☆
≪ ☆ 環境セミナーの様子 ☆ ≫
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