会 長 引 継 ぎ 挨 拶
 (スマホ対応)  最終更新日 : 2020/05/24     
 淡交会の皆様におかれま
しては、益々ご清栄のこと
と推察いたします。
 この度、鯨岡廣隆前校長
の後任として校長に着任い
たしました。明治三十四年
に東京府立第三中学校とし
て開校以来、百二十年の歴
史を誇り、「自律自修」を
新 任 の 御 挨 拶
校長
金田 裕治
校訓とする名門校の両国高
校に赴任できたことは、大
変光栄なことであります。
 また、明治、大正、昭和、
平成、そして令和へと時代
が移っていく中、平成十八
年には附属中学校を開校し、
中高一貫教育校として、新
たな「両国」として進化を
続けていることは、これも
ひとえに伝統を受け継いで
きた卒業生の皆様、生徒た
ちの努力の賜物と思います。
 鯨岡前校長は、平成二十
八年四月に着任され、四年
間本校の発展にご尽力され
てきました。特に今春の卒
業生の進路状況は、生徒一
人一人の自己実現を図った
結果となり、ここ数年で最
も成果を上げることとなり
ました。その業績を引き継
ぎ、「両国」をさらに進化
させていくという役割を担っ
たことに改めて重責を感じ
ております。
 私は、都立高校を三校勤
めた後、教職員研修センター、
学校経営支援センター、人
事部職員課で教育行政にか
かわったのち、都立高校の
副校長、校長を勤めてまい
りました。再び教育行政に
身を置き、前職は人事部職
員課主任管理主事として、
都立学校の教員人事を担当
してまいりました。
 今後は、両国の一員とし
て、微力ながら誠心誠意日々
の教育活動に努めてまいり
たいと考えております。
 淡交会の皆様におかれて
は、多くの卒業生の心の拠
り所として幅広く活動され
るとともに、母校の生徒た
ちのために多岐にわたる物
心両面のご支援ご協力に心
から感謝申し上げます。
 今後とも、変わらぬご支
援とご厚情を賜りますよう、
よろしくお願い申し上げ、
着任の挨拶といたします。
 この度、令和二年三月末
をもって三十八年間の教職
生活を終え定年退職となり
ました。この間、淡交会の
皆様方を始め、教職員、保
護者、そして生徒の皆さん
とともに過ごせた事は自分
にとって誠に光栄なことで
あったと感謝申し上げます。
 平成二十八年四月に着任
離 任 の 御 挨 拶 前校長
鯨岡 廣隆
し、淡交会報に「今後は、
栄えある本校の一員として、
微力ながら誠心誠意日々の
教育活動に努めて参りたい」
と決意を述べた訳でありま
すが、今振り返れば、そう
した決意とは裏腹に、学校
の為にお役に立つ事が出来
たのだろうかと反省しきり
です。
 特に、新型コロナウイル
ス感染症により三月二日か
ら臨時休業となり、卒業生
を晴れがましく送り出すこ
とが出来ず、生徒の顔も見
ずに放送室から修了式の挨
拶を行ったことは極めて残
念な最後となりました。両
国最大の特徴であり大切に
すべき宝である授業を行う
ことが出来ずに新年度を迎
えている現状には大変申し
訳ない気持ちでおります。
 ウイルスに対し、今はな
す術がありません。自然の
脅威の中で人はかくも弱い
ものであるということを思
い知らされましたが、人は
困窮の中から立ち上がる底
力を有している事も確かで
す。自分が出来る事、家庭
は、学校は、そして社会は
この地球的課題の解決に向
かう事が出来るのか、まさ
に暗中模索しながら共に見
えない敵との闘いに挑むし
かありません。
 四年間、生徒と共に歩ん
できました。初代校長八田
三喜先生が「下町の学校」
と称した良き伝統は脈々と
受け継がれています。卒業
生の方々と親しく接し、母
校を思う気持ちと誇りの強
靭さに圧倒されてきました。
如何に在学当時の学校生活
が豊穣であったかの証左で
あります。私は離れますが、
短い期間籍を置けたことを
誇りに生涯両国を応援し続
けて参ります。
 大変お世話になりました。
皆様方の御健康と御活躍、
そして両国の益々の発展を
祈念し離任の御挨拶とさせ
ていただきます。