淡交会 会報87号の 特集記事より 転載.          最終更新日: 2022/01/014    
山 本 崇 雄 先 生 ( 英 語 )
 平成6年4月 〜 平成14年3月
☆ 山本 崇雄 先生(英語)
 今同は平成6年4月から14
年3月まで英語科に在籍され
ていた山本崇雄先生です。
 両国に赴任された経緯を伺
うと「東京の公立中学校に勤
務しており、アクティプラー
ニング型の英語授業や英語劇
の指導などに打ち込んでいま
した。生徒の成長を高校でも
継続して仲ばしていきたいと
思い転任しました」
 転任前の両国に対するイメー
ジと印象に残る生徒を伺って
みました。
「僕自身、都立高校の出身な
ので、両閥高校の名前は知っ
ていました。授業のレベルが
高く、部活にも熱心な生徒が
多いという印象を持っていま
した。また両国最後の6年間
は、中―から高3まで学年主
任を務め、その過程を『なぜ
「教えない授業」が学力を伸
ばすのか」(日経BP社)に
まとめました。その本の最後
に『先生が「教えてくれなかっ
自立して学び行動できる生徒たち
た」こと』という寄稿をして
くれた佐澤真比呂さんの文章
は素哨らしく、今でも読み直
すと学ぶことがたくさんあり
ます」とのこと。
 印象に残る先生を伺ったと
ころ。
「当時副校長でいらした小倉
良之先生(両国高校73期の卒
業生でもあります)、子ども
たちの学びを社会に繋げる取
り組みを一緒にやった山藤旅
聞先生、子どもたちが議論し
続ける化学の授業をされてい
た高橋正明先生。なんと、こ
の3人の先生とは今の学校で
共に働いています」
 在職当時のエピソードにつ
いて。
「一番印象に残っているのは、
生徒たちか自律していく姿で
す。中学生の有志と作った英
語劇では脚本や音楽を一緒に
作って、毎年両国祭で演じま
した。先ほど紹介した佐澤さ
んだちが中心となって、高校
でも英語劇を自分たちで作り、
都大会に人賞するなど、自律
した組織になったのが印象深
いです。 高校での修学旅行
では、教師が前で話す場面が
一切なく、大人がいなくても
学び続け、行動できる。そう
教えてもらったと思います」
 転任後の話も伺いました。
「両国に11年勤めた後は、同
じ中高一貫校の武蔵高校附属
中学校に異動しました。その
後、より自分の教疔理念を実
現するため私立の新渡戸文化
中学高等学校に転勤し今に至
ります。また「複業教師」と
して、複数の私立の学校や企
業とも雇用契約を結ぶ新しい
教師の働き方も実践していま
す。最近では、NHKのドキュ
メンタリーに取り上げられる
などありがたい機会にも恵ま
れました」
 卒業生への一言をいただき
ました。
「僕は両国商校では、自分が
『教えた』というより『教え
られた』という感覚の方が強
いです。そういう意味では、
当時から、教師と生徒という
より、同志という感覚は今で
も変わりません。皆さんには
感謝しています。在学中にも
伝えていた言葉ですが、人生
何かを始めるのに遅すぎると
いうことはなく、色々悩みも
あると思いますが、そんな時
こそ『大丈夫、今からだって
できる』と思ってください。
今の学校には両国のことを知
る先生が僕を入れて4人いて、
新しい教育に挑戦しています。
僕らに何かできることがあれ
ば力になれると思うので、ぜ
ひ 遊びに来てください」