作成日:2019/04/04 by AM   

 淡交フィルハーモニー管弦楽団 第63回定期演奏会は、2019年1月27日(日) 14時より、江戸川区のタワーホール船堀大ホールで、 柳澤明良先生の指揮の下、淡交フィル総勢80名で開催されました。
 当日は、寒い中ではありましたが、500名近くのお客様にご来場をいただき、誠にありがとうございました。  

恒例のロビーコンサートも多くの方々に熱心に聴いていただきました。
定演曲目の練習の合間を縫って取り組んできたアンサンブルメンバーも大変喜んでいました。

☆ ☆ 会場のタワーホール船堀 ☆ ☆

≪ 会場のタワーホール船堀 ≫
☆ ☆ ロビーコンサートのメニュー ☆ ☆

≪ ロビーコンサートメニュー ≫
☆ ☆ ロ ビ ー コ ン サ ー ト ☆ ☆

≪ ☆ ロビーコンサート ☆ ≫

 さて演奏会の開演です。
 今回は交響曲2曲のプログラムで、メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」とチャイコフスキー交響曲第2番「小ロシア」を演奏しました。
前者はメンデルスゾーンの交響曲の中でも最も有名な曲ですが、後者はチャイコフスキーの交響曲の中では比較的演奏されることが少なく、 当フィルでも初めて取り上げるものでした。
チャイコフスキーはここ最近取り上げることが多いのですが、この第2番をもってようやくチャイコフスキーの交響曲全6曲を20年ほどかけて 全て演奏したことになります。
 メンデルスゾーンの「イタリア」ですが、冒頭からバイオリンの明るく楽しい旋律が鳴り響きますが、お客様にはわくわくするような高揚感を 持っていただけたのではないでしょうか。
哀愁ある2楽章と美しい舞曲風の3楽章を経て、怒涛の4楽章に入ります。楽譜が真っ黒に見えるような細かな音符が並び、 わずか6分程度の楽章ですが、民族舞曲の踏み鳴らすようなリズムと、うねるようなリズムが交互に展開され、聴衆側もオケと一体となって イタリアを駆け抜けたような気分が味わえたのではないかと思います。
 続くチャイコフスキーですが、比較的演奏されることが少ないとは申し上げましたが、やはりチャイコフスキーの交響曲だなと感じられた方が 多いかと思います。
冒頭はホルンのソロから始まりますが、ロシア民謡から取られた旋律ということで、イタリアから一気にロシアに連れて行かれます。
行進曲風の2楽章と、軽やかに弾むような3楽章の後に、壮大な響きの4楽章に入ります。序奏の後、ウクライナ民謡から取られた旋律が バイオリンから全楽器に拡がっていき、最後はチャイコフスキーらしく全ての主題が混沌となって全楽器が繰り返し鳴り響きフィナーレとなります。

 アンコールは、チャイコフスキーの白鳥の湖から「ナポリの踊り」を取り上げ、ウクライナからイタリアに戻って、ソロトランペット中心の小曲を お楽しみいただきました。

そして恒例の校歌ですが、いつものシンバルに加えて、ドラの響きも入れて、観客の皆様に高らかに歌いあげていただきました。

☆ ☆ 演奏する楽団のみなさん(1) ☆ ☆

≪ 演奏する楽団(1) ≫
☆ ☆ 演奏する楽団のみなさん(2) ☆ ☆

≪ 演奏する楽団(2) ≫
☆ ☆ 校歌を指揮する柳澤明良先生 ☆ ☆

≪ 校歌を指揮する柳澤先生 ≫

 演奏会後のレセプションでは、所用でレセプションに出られなかった淡交フィルを後援する会の長谷川澄雄会長(47回)に代わって、 淡交会常任理事の小出一成様 (60回)からお祝いと激励のお言葉をいただきました。
柳澤先生からの講評では、「なかなか練習に人が揃わない状況の中でも、いつもながら本番に強い団としてうまくできたと思う」と お褒め(?)の言葉があり、また「この老若からなるユニークなフィルと一緒にできることを楽しみにしている」とのことでした。

☆ ☆ 挨拶する小出一成常任理事 ☆ ☆

≪ 挨拶する小出理事 ≫
☆ ☆ 挨拶する指揮者の柳澤明良先生 ☆ ☆

≪ 講評する柳澤先生 ≫
☆ ☆ レセプションの風景 ☆ ☆

≪ レセプション風景 ≫

 さて、次回は、2019年8月11日(日)午後2時に 太田区民ホール・アプリコ(蒲田駅前)にて、淡交フィル創立70周年記念演奏会を開催します。
淡交フィルは、1949年に早川正昭氏(49回)を中心に都立三高(翌年から両国高校)に設立された「やまびこ」という楽団がその前身となりますが、 その創立者の早川先生とその2年後輩の保科洋氏(51回)を招いてのまさに歴史的演奏会です。このお二人の著名な音楽家に加えて、当フィルでも 桑村益夫氏(50回)が現役トランペッターとして活躍していますので、正に創立期3名の揃い踏みとなります。
指揮は保科先生にお願いし、曲目は保科先生作曲の「風紋」、ブルッフの「コル・ニドライ」、早川先生作曲の「牧歌」と「月児高」、 そしてベートーベンの「運命」となります。
ブルッフと早川先生の曲目にはチェロの植草ひろみさん<植草寛之助氏(創設時メンバー49回)のご令嬢>とハープの早川りさ子さん(早川先生のご令嬢)の独奏が入ります。
 出演者もプログラムも、淡交会、淡交フィル、そして両国高校にとって本当に記念となるものでありますので、 我ら下町オケの歴史と心意気を聴いてやろうというおつもりで、是非、淡交会の皆様にはお誘い合わせの上、ご来場いただければ幸いです。

淡交フィルハーモニー管弦楽団 団長 長谷川英一(72回)