作成日:2015/10/25 by AM   
去る平成27年8月26日(水)、アンフェリシオンで開催された拡大世話人会で、このたび栄えある学士院会員に推挙された和田英太郎君(D組) の卓話を聴きました。
学士院会員とは、定員150人に限定された特別国家公務員で、その資格は終生与えられます。わが国の学術文化の発展に卓越した貢献をした個人が 会員に推挙されます。
☆ 和 田 英 太 郎 君 ☆
☆ 和田英太郎君 ☆
☆ 講演する和田栄太郎君 ☆
☆ 講演する和田君 ☆
☆ 講演内容の紹介 ☆
☆ 講演内容の紹介 ☆
☆ 講演を聴く参加者の皆さん ☆
☆ 講演を聴く参加者 ☆
和田君は「同位体生態学」と呼ばれる学問分野を確立し、その発展に国内外をリードしてきた功績が認められ、昨年12月、推挙されました。
和田君の卓話が聴けるということから、拡大世話人会の参加者は総勢32名、数年前に実施した「下町散歩」以来の賑わいとなりました。
卓話では、「同位体生態学とは?」の説明から始まり、海洋中の海水や生物について窒素の安定同位体である「窒素15」の濃度を調べ、 生物体中の濃度が食物連鎖に沿って順々に高くなっている事実を世界に先駆けて発見したこと、その後も、バイカル湖やアラスカ、 モンゴル高原、南極、琵琶湖など、各地の生態系の食物連鎖の実態を解析、実験室中の培養でも同じ関係が成り立つことを証明し、 生態系の構造を解析する「安定同位体生態学」と呼ばれる学問分野を構築したこと、この分野の方法はその後、広域の生物群集の調査を可能にし、 「同位体生態学」の発展に寄与できたことなどが、約50分にわたって語られました。
卓話の内容はきわめて難解でしたが、前人未踏の分野に果敢に挑戦して大きな学問的成果を得て、「学士院会員」という栄誉を得られたことを 淡交会五五会の仲間として誇りに思い、一同盛大な拍手で偉業を称えました。
和田君には、今後もこの分野のリーダーとしてのご活躍をお祈りします。
☆ 拡大世話人会に参加の皆さん ☆
☆ 参加の皆さん ☆
記載 中村晴永(55回F組 )